みなさん、おはようございます。

　

本日はカトウ･サイン工業株式会社創業106周年の創業記念式典ということで、社員の皆様にお集まりいただきましてありがとうございます。弊社もおかげさまで1914年の創業から106周年を迎えました。

　

まずはじめに、昨年度の数字の概要を説明したいと思います。

わが社は昨年度、売上高○○千円、製造原価率○○%以下という目標でスタートしました。結果として売上高は○○千円と目標を下回り、達成率○○%と残念な数字になりました。しかしながら製造原価率は決算前の数字ですが○○%と目標を〇ポイント上回りました。結果として、営業利益は黒字で終えることができそうです。これもひとえに社員の皆さん一人一人がコスト意識をもって各業務に臨んでもらった結果だと思います。皆さんの努力に改めて感謝申し上げます。ありがとうございました。

　

本式典で、皆様に決算賞与をご用意しましたので後程明細をお配りします。昨年度の賞与については、夏冬とも当時の段階では営業成績が芳しくなく、夏〇ヶ月分、冬〇ヶ月分の賞与支給にとどめておりましたが、年末年始から年度末にかけての皆さんの頑張りのおかげで黒字転換したため、決算賞与を〇ヶ月分支給します。これを含めてわが社の昨年度の年間賞与支給は基本給〇ヶ月分とすることができました。疲弊にあえぐ地方の中小企業の中でこれだけの賞与を支給できることは経営者として本当に誇らしいと思います。さらにこの4月からは定期昇給として社員全体で〇%の昇給を行いました。これは新潟県経営者協会に所属している県内有名企業の平均昇給率と同規模レベルの昇給率です。また、ガソリン価格については昨年1年間はおととしに比べ値下がり傾向でしたので通勤交通費を若干見直しましたのでご了承ください。

　

人事面ですが、昨年は4月から外勤営業に配置転換となった○○さん、試用期間を経て6月から正社員となった○○君、○○君、9月から中途入社となった○○君、営業系の人員戦力強化がかなった一年でした。一年目は覚えることが多くて数字は二の次という見方もありましたが、二年目から各員の営業力の真価が問われると思います。引き続き自己研鑽を図って、大きな成長を期待しています。生産部については新人として期待していた1名を残念ながら本採用することができませんでした。生産部の人員増強、熟練技術の引継ぎは、わが社にとって長年の課題であります。会社としても人事面の最優先課題として採用活動を行っておりますが、なかなか応募が来ないのが実情であります。このコロナショックでかなりの企業が事業縮小を余儀なくされ、多くの人材が流出することと思います。引き続き良い人材を求めて採用活動に取り組んでいきたいと思います。また、皆さんのお知り合いの中でよい人材がおりましたらご紹介いただきたく思います。

　

さて昨年度を振り返りますと、まずは5月に新元号「令和」への改元があり、新時代の幕開けで大きな経済効果が期待されました。しかしながらわが社にとっては大きな売上増にはつながらず、年度前半は大変苦しい経営を強いられました。9月10月にはおととしに引き続き大型台風が本土を直撃し、大きな被害がもたらされました。特に千葉県では建物だけでなく屋外広告もかなり倒壊し、我々の業界の安全性に再び注目が集まることとなりました。本年度もわが社の強みである「安全に対する信頼」を損なわないよう全社員が重点を置いていただきたいと思います。年が明けて1月には工場内で大きな事故がありました。詳細は皆さんご存じなので割愛しますが、作業前のKY活動、作業中の安全確認はおこたらないこと、二度とこのような事故が起きないよう普段から安全に対する意識を高める、危険因子を排除することを心掛けてください。2月から3月はもう完全に新型コロナウィルスの話題ばかりでした。わが社では当初から、社員と社員の家族を守る、そのうえで可能な限り業務を継続させる姿勢を崩さず、対策を講じてきました。このコロナショックはまだまだ収束する気配を見せません。皆さんには引き続き警戒態勢を崩さぬようお願いいたします。

　

本年度は4月に社名の変更があった○○の売上で数字的には良いスタートが切れましたが、コロナショックでオリンピックは延期、世界的な自粛モードで世界経済のGDP成長率はリーマンショックの-0.1％をはるかに下回る-0.3％と予測されています。わが社は今のところ売上として大きな被害を受けているとは言えませんが、来月以降はまったく予測がつきません。来年1月1日に○○が合併し大きな規模の工事予定で現在調査を進めていますが、コロナの終息が収まらないようであれば先方から納期を遅らせるよう指示があるかもしれません。

　

そのような中で皆さんにはある種の覚悟をもってもらいたいと思います。私は皆さんを解雇したくない。会社も存続させる。しかし売上がなければ皆さんを養えません。会社も続けられません。今、各企業で休業という言葉が飛び交っていますが、わが社も休業せざるを得ない状況が来るかもしれないということです。具体的には後程ご説明しますが、ある日突然休業しますというショックよりもその可能性があるということを今のうちから皆さんに伝えておくことでショックを和らげようというつもりでお話ししています。あくまでも可能性があるということです。これは全員が共通認識でいてもらいたいと思います。

　

そして、生産部の皆さんにお願いしたいのは、昨年度のような事故は二度と起こさないのはもちろんのこと、細かな事故も未然に防ぐ対策を行う、工具・器具・機械を大事に扱うこと、工場内、特に備品の整理整頓です。手の空いた時間は工具器具機械車両の整備点検、作業場の整理整頓清掃を常に心がけてください。また、本年度内に工程表や日報の電子化も進めたいと思います。もはやパソコンが苦手と言っている時代ではありません。できるように成長してください。よろしくお願いします。

　

営業の皆さんは、今年は大変苦しい年になるかもしれません。しかし、苦しいときにこそチャンスは生まれるものです。得意先が苦しんでいるのを理解し、どうやったら解決できるのか、わが社のできることで苦しみを和らげることができないのか考えることで、新商品が生まれたりするのです。最近では飛沫防止用のパーテーションがいろんなお店に置かれるようになりましたが、わが社にも何かそういうもので得意先の役に立つものが作れるかもしれません。ぜひ知恵を絞って得意先に寄り添ってください。

　

設計デザインでは、今年は時間に余裕のできてしまう年になるかもしれません。そういう時にこそ自分のスキルアップや各部署のバックアップでコミュニケーションを円滑にする役割を担っていただきたい。また、同業他社での経験のある○○君の加入により資料整理のやり方を見直していただきたい。他社ではどのようなやり方で資料整理を行っていたのか研究し、欲しい資料に素早くアクセスできる資料整理方法を検討してもらいたいと思います。

　

そして、本年度の数字目標ですが、売上目標を○○万円。製造原価率○○%以下を目標に掲げます。

製造原価率に関してですが、弊社商品の材料や外注費、生産部やデザインの皆さんの給料が製造原価となっています。材料費や外注費をいかに圧縮することができるか。限られた時間をいかに有効活用して多くの仕事をこなすかによって、製造原価は圧縮されていきます。日々の節約意識を忘れずに意識しましょう。

売上目標○○万円に関してですが、コロナショックがいつまで続くかわからない状況の中でこのような高い目標を掲げたのには、すでに4月に完了した○○工事、来年1月に完了する○○工事の売上で○○万円強見込んでいるためです。コロナの状況次第では年度中に下方修正するかもしれませんが、年度スタートとして高い志をもって皆さんと一致団結して目標達成に挑みたいと思います。この2つの数字目標が達成できれば、今年も賞与を満額支給できると確信しています。

　

最後に、こういう状況下ではありますが、こういう状況だからこそ人と接するときは笑顔で明るく発声しましょう。マスクをしていたり、物理的に壁があったり、距離を取らざるを得ない状況下の中なので、表情がわかりづらく声も聴きとりづらいです。あいさつをしっかり元気よく。明るい笑顔でさわやかに。明るく楽しい会社の雰囲気づくりにご協力をお願いします。

以上、本年度もよろしくお願いします。

　

　

〇カトウ・サイン工業株式会社　新型コロナウィルス対策基本方針

社是「人と社会のために私たちの力を尽くす」のもとに、

人類未曽有の危機である新型コロナウィルス感染拡大を抑止するため

可能な限りあらゆる方策を講じ、事業継続を図る

　

〇新型コロナウィルスへのわが社の対策（実施済みのもの、予定しているものも含む）

・マスク・消毒用アルコールのできる限り必要十分な確保

・公共交通機関利用者の時差出勤

・来客のマスク着用・アルコール消毒

・定時の換気

・毎朝の検温結果の記録

・不必要な顧客訪問の自粛（なるべく電話・メールで対応）

・事務所内社員のフロア分け

・社員2チームに分けての50％ずつ休業

　

〇新型コロナウィルス対策　社員行動指針

・手洗い消毒の励行

・マスクの常時着用

・いわゆる3密が疑わしい場所への外出自粛

・不要不急の外出自粛

・毎朝の検温

・不特定多数の出入りがある場所に近づかない

・県外移動の自粛

　

〇こんな時どうする

・検温で37.5℃以上、咳が止まらない、味覚嗅覚に異常を感じた　→　会社に報告の上、自宅待機

・同居家族が罹患　→　会社に報告の上、自宅待機

・別居家族・友人知人が罹患　→　会社に報告の上、罹患者と濃厚接触の場合は自宅待機

・協力業者・取引先に罹患者　→　会社に報告の上、罹患者と濃厚接触の場合は自宅待機

　

１の場合は、3日間熱が下がらなければ感染の疑いありとして、保健所を通じてPCR検査を受けてください。

２、３、４の場合は、1週間以上自宅待機し、１の症状が現れたらPCR検査を受けてください。症状が現れなくても会社の指示があるまでは出社しないでください。